東京民医連

ニュース

みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

視角

 三月は確定申告の月。一生懸命働いて、まじめに税金を支払う月。しかし証憑類がなければ、申告を認めない国税庁▼一方で、徴税事務のトップである佐川宣寿国税庁長官は森友学園への国有地売却問題について説明をしないまま。なお且つ、交渉記録を「廃棄した」と説明している。佐川長官の対応に反発し、財務省前に1、000人以上の人々が集まった▼国民の多くが「自分たちは書類を捨てておいて、納税者には『書類をとっておけ』というのは矛盾している」「納税なんてバカバカしい」と言うだろう。また、税務調査で領収書の提出を求められた企業の社長は「おたくのトップは書類を隠してたでしょ」と言ったとか▼佐川長官は雲隠れ。国民ではなく総理個人を守る行政。権力の私物化を後押しする行政。「日々是好日」を望んで毎日慎ましやかに生きている者からすれば、なんと寂しい出来事だろう▼まじめに納税義務を果たす国民の血税を、総理のお友達のために使うのではなく、貧困打開に向けた「生活保障法の実現」や「医療・社会保障の拡充」など、国民が最も実現を願う分野に配分されるべきだ▼税金のことを考える時期だけに、その使われ方に関心を持ついいチャンス。憲法を国民生活に活かそうとしない、そんな政権に憲法改正発議などさせてはいけない。(し)