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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

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 「有言実行」という言葉は元もと「不言実行」をもじって出来たらしいが、反対の意味の言葉となるとすぐに思いつかない▼森友学園の国有地取引をめぐる財務省による決裁文書の改ざん問題。国会が要求した資料が省庁によって改ざんされるなど、前代未聞の不正であり、国民に対する背信行為にほかならない。居ても立ってもいられず官邸前行動に参加したら、かつての同僚たちと再会、みな怒っていた▼そもそもなぜこんなことが起こったのか? 削除された部分には、国会議員らの名前とともに首相夫人の名前があったという。となれば改ざんの目的は、安倍首相の「私や妻が関係していたとなれば、首相も国会議員も辞める」答弁に起因する事実の隠ぺいではないのか。真相は究明されなければならない▼十六日の官邸前抗議には一万五千人が集ったという。多くの国民が怒りの声をあげはじめていると実感する。これほどの問題、内閣総辞職は免れないと思うのだが、安倍首相も麻生財務相も官僚に全責任を負わせ、支持率急落もどこ吹く風▼「有言実行」の反対語は「有口無行」というらしい。口先からの出まかせばかりで、実行が伴わないことを指すそうだ。別の説では「舌先三寸」とも。美しい国づくりを自任する首相であるなら、今こそ有言実行をその身で示すべきだ。(た)