東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

東京民医連主催 医学生のための新歓企画
テーマ “みえないものを診る ケースカンファレンス”
想像力の大切さ学び、“どういう医師に”を問いかける

 5月26日、東京・秋葉原UDXにて、東京民医連主催で医学生のための新歓企画として、西岡大輔医師を講師に、学習懇談会を開催しました。「見えないものを診るケースカンファレンス」というテーマで、都内をはじめ、千葉や山梨からも参加があり、医学生12人(うち1年生7人)、医師が2人、全体で26人の参加となりました。
 カンファレンスの中で、疑似体験として「試験勉強で徹夜しテスト明け、お腹がすいている状況で2000円の所持金で給料日は3日後、あなたは100円マックと500円の定食屋どちらを選択するか」というクイズが行われ、多くの参加者は500円の定食を選択しました。続いて、「あなたはタクシー運転手で糖尿病を放置して脳梗塞を発症して入院。お金が心配で無理やりに退院。財布には2000円、近くには100円マックと500円の定食屋どちらに入るか」などの質問に対して、多くの参加者が100円マックを選択していました。
 西岡医師は、想像力が大切であるということを語られていました。不健康であることは個々の不規則な生活習慣の結果であってその人だけの責任なのか、医師の過労死の問題は心が弱いその医者の問題なのか、その病院に勤めた医者の責任なのか、など参加者に語りかけていました。
 ディスカッションの中では事例をいくつか提示し、患者一人ひとりにSTORY・HISTORY・PHILOSOPHYがあることが語られ、BPSモデルを使用しながらディスカッションを行いました。またSDHについて紹介する中では、皆さんはどんな医者になりたいですかと問いかけられていました。
 参加した学生の感想文から、9割を超える学生が非常に満足と答え、すべての学生が満足以上と回答し、「患者さんと話す時の目線に気を付けるというのをずっと覚えていようと思った」「改めてSDHを学び、自分はどういう医師になりたいのかを考えました」などの感想が寄せられました。
 今後、地域医療、医師の長時間労働・過労の問題や女性の人権、献血などについても興味があるという積極的な意見も出されていました。