東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

平和のために核兵器をなくす
原水爆禁止世界大会の成功を
中野共立病院看護師 山田 優希

 私は中野区にある中野共立病院の2階病棟で看護師をしています。
 昨年の8月に開催された2022年原水爆禁止世界大会in広島に参加しました。私が参加したきっかけは、私の祖父が広島出身で、被爆した経験があります。小学生のときよりたびたび原爆について祖父から話を聞く機会がありました。祖父の「二度と原爆を落としてほしくない」という思いを引き継ごうと日々感じていました。
 そのなかで大会が数年ぶりに現地開催をするということを知り、ぜひ参加したいと思いました。そして法人の代表として3日間現地参加させていただきました。
 昨年の大会はロシアのウクライナ侵略があり、とても意義深い大会になりました。各国で反核活動をされている方の話を伺いました。様ざまな視点で話を聞くことで、核兵器の問題は被爆者の思いを引き継ぐとともに、私たち自身が直面している問題なのだと実感しました。
 世界では核兵器使用の可能性が日々高まっています。ロシア・プーチン大統領は核を使用した威嚇を行いました。日本では核抑止論を政治家が口にします。しかし、核抑止論に、「核には核を」の争いにいつ終わりが見えるのでしょうか。その争いの中で、核兵器が使用されてしまえば、たくさんの人の命が奪われる。後遺症に苦しむ人も生まれ、大気は汚染され、自然を破壊し、全人類にとっての不利益になりかねません。この際限のない負の連鎖を今こそ断ち切るときだと思いました。平和のためには核兵器をなくすことしか道はないと確信しています。
 世界では、核兵器の使用を禁止する画期的な条約である核兵器禁止条約が発効され、90か国を超える国々が批准しています。岸田首相はG7を被爆地広島で開催したにも関わらず、核兵器禁止条約については一切触れずに会議は終了しました。許されるべきではないと思います。戦争被爆国の日本こそ強いイニシアティブをとるべきです。
 今年の原水爆禁止世界大会in長崎はすばらしい、価値ある大会になると思います。みなさんが見て、聞いて、感じた、その思いを一緒に職場に広げていきたいですね。
 2023年原水爆禁止世界大会が成功することを祈っています。