東京民医連

ニュース

みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

みなさんの入職を心から歓迎します

いのち・人権・ケアが大切にされる社会へ
東京民医連会長 根岸 京田

 2024年度入職の皆さん、ようこそ!全法人、全事業所、全職員、全共同組織をあげて心から歓迎いたします。
 2020年に始まった新型コロナウイルスパンデミックもようやく下火になり、世の中はすでにコロナ禍を忘れてしまったような賑わいですが、まだまだ油断は禁物です。コロナ禍を通じてケア労働者に注目が集まりました。と同時に、私たちの社会やひとりひとりの生活が、誰かをケアし誰かにケアされることで成り立っていることを思い起こさせました。人は一人では生きられません。私たちが仕事で力を発揮できるのも、日常生活を普通に送れるのも、経済活動や言論の自由を享受することができるのも、多くのケアを受け取っているからです。
 社会を見回すとどうでしょう。高度に発達した資本主義社会は人間の欲望を増大させ、経済優先、効率化優先で、弱肉強食、自己責任の世界です。その行き着いた先が、地球規模の環境破壊、極端な貧富の差、いまだに止まない戦争やテロです。社会の価値観を転換し、いのちや人権、ケアが大切にされる社会を実現することが今ほど望まれている時はないでしょう。
 そのためには、ケアの現場からの発信がとても重要です。私たち東京民医連は創立以来70年間、人々の暮らしと悩みに寄り添い、共同組織とともに、医療・介護・福祉を通じてより良い社会の実現を目指してきました。希望のある未来に向けて、一緒に頑張りましょう!

 

愚直に、 まじめに
医師委員長 岡部 敏彦

 入職おめでとうございます。みなさんをかけがえのない仲間として歓迎します。
 コロナ禍を経て、日本の医療と介護は大きな変化の時代を迎えています。よいことは、ケアの大切さが再発見されたことです。不完全な存在であるわれわれ人間は互いに助け合わなければ生きられないこと。ケアを受ける方の人権や心情は尊重すべきであること。
 反面、医師や看護師や介護職が絶対的に足りていない。現場での人手不足が患者や私たち自身をも苦しめています。
 経済の格差が広がり困難を抱えた人がますます生きづらくなっています。小さな職場会議でも、人々が幸せに暮らすには何が必要か、私たちは何をなすべきかを常に話し合ってきました。
 「君たちはどう生きるのか」もっとも困難な人のそばにいる。誰一人取り残すことなく、安心できる街をつくる。その街に「民医連の事業所があってよかったなあ。あの職員さんがいてくれてよかったなあ」そう思われたときにみなさんはほんとうの働きがい、生きがいを感じるはずです。
 学んで経験をして、転んで起きて、地域で活躍をして下さい。新しい人が元気なことがわたしたちのなにより一番の原動力だからです。愚直でまじめが近道です。民医連の先輩職員は全力で応援します。来てくれてほんとうにありがとう。

 

実践の中で学びあおう
東京民医連副会長 高野 好枝

 東京民医連の事業所に入職された看護職員の皆様、入職おめでとうございます。
 今年入職される皆様は、看護学校生活が新型コロナウイルス感染症と重なり、臨地実習も十分に出来なかった方もいるかもしれません。その中で、看護師を目指し続け、国試を取り組んできたことに、心から敬意を表し、歓迎致します。
 さて、コロナ禍で「ケア労働者」「エッセンシャルワーカー」という言葉をよく耳にするようになりました。ケアの提供を生業としている看護師もその一人で、社会基盤を支える重要な存在です。皆さんは、看護師として、社会を作る一員となるのです。これから、困難を抱える患者さんや利用者さんへケアする中で、感じること、教わること、考えることがたくさんあります。その一つ一つが、ケアをする人される人が大切にされるやさしい社会を作っていくことに繋がっていきます。
 それ故、どうか、実践を通して、多くのことを感じ、教わり、考えてほしいと切に願っています。
 看護師人生で一年目は、一番大変かもしれませんが、乗り越えるとだんだん楽しくなっていきます。皆さんの成長を看護部全体で応援しています。

 

連携の力を発揮して
東京民医連副会長 島野 清

 新しく民医連薬剤師として入職された皆さんに心から歓迎をいたします。
 薬剤師法第一条には薬剤師は「調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする」と記されています。数ある医療従事者の中で、生理活性物質と商品でもある「医薬品としてのモノ」と、患者である「ヒト」の両方に関わり、どちらもおろそかにしては成り立たない職種です。法にあるように薬剤師には医薬品の供給の役割がありますが、この4年余り後発医薬品を中心に流通不安定な状況におかれています。このようになったのは製薬企業の経営倫理の問題の他、国の医薬品産業政策や薬価制度に要因があります。新薬には諸外国よりも高い薬価が算定される一方、後発医薬品は1錠あたりあめ玉1個より安価なものが多くあります。この問題は日本の医療の質にかかわることですので、引き続き改善のための声をあげていきましょう。
 今年度から6月に診療報酬改定が行われます。在宅を中心にさらに医療連携が重視され、応分の業務に対して保険点数が新設されたものがいくつかあります。多くの在宅患者さんを支えるためには医療、介護、薬局薬剤師の有機的な連携が欠かせません。その中でポリファーマシー対策は連携の力を発揮してとりくむ課題です。
 新人の皆さんは長かった学生生活を終えて社会人として1年目の薬剤師として歩むことになります。初めての職場で不安なこともあるかもしれませんが、仕事を覚えて日々奮闘されることを期待します。