東京民医連

輝け看護!

みんいれんTOKYO(機関紙)の「輝け看護!」コーナーから

新型コロナパンデミックと診療所看護

 4月7日、世界的な新型コロナウイルス感染症パンデミックの渦中に、日本では緊急事態宣言が発令されました。全ての医療機関、医療従事者が極度の緊張の中で、命を救うための闘いをしています。
 私たちの診療所でも、連日、発熱や呼吸器症状を有する患者さまが来診されます。徹底した感染予防策を行った上で診療しています。電話では、「保健所へ連絡したら、近くのクリニックで診てもらうように言われたが、何軒も断られて困っている」という声が聞かれます。
 診療所は一次救急としてトリアージ機能を担っていますが、小さな医院では隔離できる診察室がなかったり防護具が不足したりで、やむをえず断っているところがあるようです。患者さまも職員も地域も守らなくてはなりません。医師会や保健所や介護事業所と綿密に連携し、さまざまなツールで情報共有を行い、一丸となって地域の感染拡大防止に取り組まないといけない大きな危機感を感じています。
 在宅医療では全員がハイリスクなので、より慎重に対応します。先日、在宅患者さまのご家族が、陽性者との濃厚接触が発覚しました。14日間の自宅待機の間は訪問系サービスが全てストップです。医師も看護師もヘルパーも訪問出来ない中、息子さんが一人だけで介護することになりました。病状悪化が心配なので、細やかな電話連絡でサポートしていこうと思っています。
 経済的不安も深刻になっています。診療圏内には皮革製造業の職人さんたちが多く暮らしていますが、受注が減って生計に不安を感じる方が増えています。また、日雇いで暮らすネットカフェ住人の方は、イベント業が減り収入がほぼゼロになり、体調不良で無低診の相談に来られました。行政や支援団体と連絡をとりセーフティネットにつないでいます。
 まだまだ先が見えない状況の中、まずは自身が感染しないように十分注意を払い、一人でも多くの方の健康と生活が守れるように務めていきたいと思います。(橋場診療所・2020年5月号掲載)