昨年9月に実施された不知火海沿岸地域の水俣病大検診は、水俣病をめぐる情勢に大きなインパクトを与え、国は水俣病にかかわる訴訟では初めて、ノーモア・ミナマタ熊本訴訟の和解のテーブルにつき、和解協議が開始されました。 ●医師12人、職員77人 医学生なども参加 今回の検診は実質的な準備期間が1カ月間と短く、当初検診受診者の目標を30人としていましたが、1月22日に実施した環境省記者クラブでの会見の内容が新聞、テレビで報道されたこともあり、検診予約が50人と目標を超えました。 ●50年近くも前から 両手の感覚不安定
水俣病の所見があった方のなかには、水俣病の救済対象地域外や国が新たな水俣病患者発生はないとしてきた1969年以降に生まれた方がそれぞれ3人含まれています。
受診者49人のうち40人は初めて水俣病の検診を受けた方で、これまで検診を受けなかった理由に「情報不足」をあげられる方も多く、首都圏移住者には患者救済にかかわる情報が得られず、救済の対象から放置され続けている、潜在する水俣病被害者が存在することが浮き彫りになりました。 ノーモア・ミナマタ
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| “ノーモア・ミナマタ”と、東京地裁へ提訴する原告団(2月23日、東京地裁前) |
今回の検診の準備を一緒に進めてきた水俣病不知火患者会は、ノーモア・ミナマタ訴訟によってすべての被害者の救済をめざし、ノーモア・ミナマタ熊本訴訟(原告2126人)、同近畿訴訟(原告12人)に続き2月23日、同東京訴訟を東京地裁に起しました。今回の検診受診者から13人が加わり、東京訴訟原告団は23人になり救済を求めて名乗り出ました。
提訴日の夜に開催された「東京提訴報告集会」には、熊本、近畿、新潟の各原告団の代表や、民主、共産、社民の各党の国会議員が駆けつけました。尾崎俊之弁護団長は「不知火海沿岸からの首都圏移住者には、公害被害者と知らされないまま放置されている人がいます。見捨てられてきた人たちを救済するのが訴訟の目的だ」と訴えました。