立川相互病院 原 美和子
はじめまして。私は東京医科歯科大学卒、立川相互病院3年目の看護師の原です。
私は学生時代の病棟実習で、入院中の疾患が中心でなかなか日常生活まで見れないことや各職種の間に見えない壁を感じて、看護師になろうという意欲を失いがちでしたが、当法人内の診療所や訪問看護ステーションで実習してみて、医療チームで外来・入院・退院後と一貫して患者さんに関わっていける所に惹かれて、看護師になってここで働きたい、と思うようになりました。
また、同じように患者のための医療人を目指す医学生ともたくさん出会い、介護保険や薬害等、学校の授業では学べないけれど患者さんの生活や命に直接関わってくる多くの問題について、一緒に学んだり、考えたりしてきました。
これらの経験を活かし当院に就職しましたが、実際のところは、いろんなことを患者さんにしてあげようと思っても、忙しい業務の中で流されてしまいがちです。でも、大学病院と違うところは、医師をはじめとした様々な職種が対等に話し合うことができ、マニュアルにないことでも個別に合わせたケアができるというところです。
私は今「回復期リハビリ病棟」という新しいセクションにいますが、「この患者さんはどうしたら家に帰れるんだろう?」と常に考えています。家族と密に話し、病棟スタッフから在宅先のスタッフ等他職種によるカンファレンスを重ね、リハビリプランを立ててゴールへと導いています。こういうことができるのは在宅医療機関を抱え、地域と密着している民医連ならではだと思っています。
学生時代、「患者が望んでいるのは病気の完治ではなく、平穏な日常生活だ」という話を聞いたことがありますが、今とても実感しています。ぜひ、医学生の皆さんも体験しにいらして下さい。(2002.10) |
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