東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

原発すぐなくして NO NUKES From流山 看護学生の思いは…

 4割の得票で8割の議席を獲得する小選挙区制。「責任をもって原発を再稼働させる」自民党大勝の衆院選挙でした。東葛看護学校平和ゼミナールの学生をはじめ、教職員、国民の願いは「原発即時ゼロ」です。

住民とともに

 2012年夏、流山在住の久保知代恵さん(本学元副校長)から「官邸前へ行きたくても行けない流山の人たちと、平和行進に参加した学生たちと、原発反対の取り組みを一緒にやれないか…」と声がかかり懇談を始めました。
 春・夏休みに被災地ボランティア、さようなら原発10万人集会、原水禁世界大会へ参加してきた学生たちは、「原爆と原発は同じ原理、安全に原発を動かすのは無理」、「原発や放射線の恐ろしさを何も知らなかった、知らないままでいいのか」と思いを語り、取り組みを決めました。

50~80人参加

 どんなデモにしたいか、服装や宣伝は? など準備を進め、風船やクラスで作った横断幕を持って、9月・11月・12月に「原発反対デモ “NO NUKES From流山” 」を実施。地域の方を中心に東葛病院職員の参加もあり、総勢50~80人のデモとなりました。今後も月1回のペースで行う予定です。
 平和ゼミナールの学生たちが、原発反対デモへ取り組む原動力のひとつに、日本国憲法を教育理念とした「平和と医療」を学ぶカリキュラムがあります。「石巻・旭市(千葉)ボランティア」に参加した学生は、全校報告会で次のように発言しています。

支援の輪広げ

 「被災地の現状や放射線被害を学び、自分の足で被災地に行ってみたいと思い参加した。ワカメ漁の漁師全員が津波で家を失い、漁港の仮設住宅で生活していた。穏やかな表情と言葉に込められた怒りや悔しさは、はかり知れないもので返す言葉が見つからず、ただ話を聞くことしかできなかった。被災者が一番求めているのは、被災した環境でも生きていける保障だと感じた。私たちにできることは、被災地の現状や被災者の思いを伝え、支援の輪を広げていくこと。現状から目をそらしているうちは、どんなに時間をかけても復興が終わることはない。自分たちにできることを行動に移すことで初めて、終わりの見えない復興が終結に向かうのではないか」

未来への目的を育みながら

 差別的な受験学力競争によって、本物の知や科学への要求との出合いを保障されない青年たち。本校で“事実”に出合い、“表現”することで、自分の存在の意味や未来への目的を育んでいます。学生たちから、あらためて表現の自由を行使するために、教育を受ける権利があると実感し、命と平和を脅かすすべてにNOと“表現”し、原発即時ゼロを求め活動する決意を新たにしています。(東葛看護専門学校教員・生田知歩)