東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

視角

 選挙が近いせいだろうか、このところの世相が騒がしくなっている▼内外の反響の大きさから間違なくワースト1は、日本維新の会橋下共同代表の「爆弾発言」だ。「軍の規律を維持し、兵士たちに休息を与える慰安婦制度は必要だった」。沖縄・米海兵隊の風俗業の活用についても言及▼発言に対して内外から強い批判が集中。主要新聞は社説も含め、「あまりにも非常識だ」「女性蔑視」「人権感覚を疑う」などの記事。韓国、中国をはじめアメリカのマスコミ、議会関係者からの抗議の声もあがった。あらためて橋下氏の政治家、弁護士、一人の人間としての資質を疑わざるを得ない。「ただ本音で言ったまで」ではすまされない▼ある新聞の社説でこう触れていた。「犯した罪にむき合おうとせず、正当化することは判決で厳しく指弾されるだろう。橋下氏の発言はこれと同様だ」さらに、「弁護士ならわかるだろう」と皮肉くっている。「慰安婦の女性たちは、決して『慰安』をしたのではない。性暴力をうけたのだ」と指摘▼憲法、社会保障制度、TPPなどこの国のあり方が大きく問われているが、さらに「歴史認識」にどう向きあうかが重要だ。ドイツのワイツゼッカー元大統領の「過去に目を閉ざす者は、未来に対してやはり盲目になる」との言葉の重みを強く感じる。(K)