東京民医連

東京民医連のご紹介

みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

出会いと仲間を大切に
東京民医連会長 石川 徹

 東京民主医療機関連合会に入職された皆さん、入職おめでとうございます。東京民医連は現在、14ヵ所の病院116ヵ所の診療所など合計300を超える事業所がそれぞれの地域において医療・看護・介護の活動を行っています。そして、ここで働く仲間は6000人を超えています。皆様方が民医連の仲間になられたこと、こころより歓迎します。
 日本の憲法25条は「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と国民が健康で生きる権利を保障していますが現実はそうなっていません。急速に進む高齢社会、貧困と格差拡大の中で、多くの方が必要な医療、介護が受けられない状態です。「介護難民」「孤独死、孤立死」以前にはなかった言葉がすっかり一般化しています。皆さん方も、これから働く医療・介護の現場でさまざまな実例を眼にすることになるでしょう。
 私たちは「民医連綱領」にもとづいて活動しています。これは民医連が何のために誰のためにどのように活動を進めるのかを明らかにしたものですが、その一番初めに次のように述べています。「私たち民医連は無差別・平等の医療と福祉の実現をめざす組織です」。私たちは、すべての国民が等しく人間として尊重される社会の実現をめざして、最も困難な人に寄り添い、社会にも目を向けて活動を続けています。
 今年は戦後70年、長崎・広島への被爆70年の節目の年になります。安倍首相は憲法を変えて日本を「戦争する国」にしようとしていますが、民医連綱領は「一切の戦争政策に反対」することを明確にしています。命と健康を守るものとして戦争には絶対に反対です。
 これから民医連で働く皆さんに大切にしていただきたいものがあります。これから出会う患者さんはじめ、ひとりひとりとの「出会い」を大切にしていただきたいということ、また「仲間」を大切にしていただきたいということ、そしてその仲間とともに様ざまなことに挑戦していってください。