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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

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 「戌」はもともと「滅」という字で、「草木が無くなくなってほろぶ」という意味と同時に、付けた実が落ちて子孫をつなぐことから「守る」という意味もあったそうだ▼いつからか動物の「戌」が充てられるようになり、人との付き合いも古く親しみがあり、お産が軽いとされることから安産については「戌の日」が吉日とされた。トラは死して皮しか残さないが、犬は死しても子孫を残すという事になるか…▼昨年は酉年で商売繁盛の年というが、政府は景気が上向いて好況が続いているだの株価が上昇しているだのというものの、庶民の懐は冷え込んだままで上向くどころか厳しくなっている。昨年の流行語大賞である「忖度」でいうなら、マスコミも官僚も政府の顔色を「忖度」するものの国民に関してはそっぽを向いているというところ▼しかし、民意は滅びることなく脈々と生きていて、昨年の衆議院選挙の結果やICANのノーベル平和賞受賞、高裁の判断としては初の広島高裁による伊方原発運転差し止め判決など政府の懐を寒からしめている▼私たちが生み出すのは市民や地域でタックを組む自治体の職員との連帯の力であり、3000万署名に協力してくれる人たちと共に平和を「守る」人垣だろう。「戌」にあやかって、ともかくたくさん生み出して守っていく年にしよう(ひ)