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漢字のもとになった甲骨文字は、今から3千年以上も前に中国の黄河流域にあった殷(いん)という古代王朝で使われた文字です。カメの甲羅や牛骨(甲骨)を焼いた時にできるヒビ割れを用いて占い、その内容をその甲骨に記しました▼占いは王の行動や安否の吉凶判断、収穫や天候の予測などで行われました。天候予測は王の超自然的能力を示しますが、実は後から、予測が当たったように「改ざん」して、占いを政治的に利用していたようです(落合淳思著『甲骨文字の読み方』から)▼さて現代、2017年2月17日の衆議院予算委員会で、安倍首相は「(学校法人「森友学園」が設立する私立小学校の認可や国有地払い下げに関し)私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と述べました。あわてた財務省は決裁文書の「改ざん」で安倍首相夫人が深く関与した事実を隠そうとしました▼3千年たった今でも、権力者の「改ざん」癖は変わっていないようです。しかし、当時の文字は権力者だけのものでしたが、今日、公文書の文字は国民の財産です。国民の財産を勝手に書き換えることは民主主義の破壊です▼「改ざん」に手を染めた政権には退場してもらいましょう。退場を拒むなら3千年前にタイムスリップしてもらいましょう。(西)