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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

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 「言葉」の定義は、三省堂大辞林では「人の発する音声のまとまりで、その社会に認められた意味を持っているもの」としています▼日本国憲法には日本語版と英語版があります。使われている言葉を比べてみると、意味合いの違いに気づきます。日本語版の「国民」は普通に訳せば national です。ところが、英語版では people 、これは人びとや民衆の意味合いで、住んでいれば人種や民族の違い・先住民かどうかなど関係のない言葉です▼97条には「基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」とあり、「獲得の努力」に対応する英語は struggle です。普通に訳せば「たたかい(闘い・戦い)」で、基本的人権や自由は支配者とたたかって、人びとが勝ち取ってきたものという歴史を踏まえた言葉です。しかし、「『たたかい』と書くと権力者に対して人びとが立ち上がり易くなってしまうかもしれない!日本語では『努力』にしておこう」と考えた人がいたのでしょう▼沖縄での基地建設反対の「たたかい」には勇気づけられます。オスプレイ着陸帯建設に反対する高江の座り込み、その立看板には次のガイドランが書いてありました。「私たちは非暴力です。自分の意志で座り込みに参加しています。いつでも愛とユーモアを!」と。私たちの「たたかい方」ですね(坂)