東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

第34回東京民医連歯科医療活動集談会
多彩な内容の21演題発表
岩下明夫全日本民医連副会長・歯科部長が記念講演

 10月26日に、第34回東京民医連歯科医療活動集談会を東医健保会館で開催しました。参加者は139人でした。実行委員長の吉田心一大田歯科副所長の挨拶で始まり、3分散会で発表を行いました。
 17歯科事業所から21演題がエントリーされ、訪問歯科でかかわった患者さんに対しての思いや、地域での学び、共同組織の連携をはじめとした子ども食堂の実践や、日びの歯科医療の取り組みが報告されました。また、無料低額診療や災害委員会の取り組み、沖縄・辺野古への連帯支援行動参加など、民医連ならではの多彩な発表となりました。
 分散会後は大ホールに集まり、各分散会の座長が選んだ優秀演題が表彰されました。第一分散会では蒲原歯科診療所渡部萌子歯科衛生士「子ども食堂に歯科衛生士として参加して」、第二分散会では代々木歯科山内真人歯科医師「2歯の歯根破折に対して、2部位同時智歯分割移植を実施した1症例」、第三分散会では小豆沢歯科柏木良美歯科衛生士「災害対策委員会の取り組み」の3演題が選ばれ、それぞれ表彰状と記念品が各分散会座長より授与されました。
 その後、記念講演として「全日本民医連キューバ医療視察報告~医療が無料の国から見た日本~」を全日本民医連副会長の岩下明夫歯科部長よりお話いただきました。
 岩下先生からは、キューバの歴史から国内の産物をはじめとした経済状況など、順を追ってお話しいただきました。医療費が無料であることの実態や、我われの課題でもあるSDHの視点からも結び付けて、今後の日本の医療の課題ととらえられていたほか、日常的なキューバの生活様式も垣間見れる報告がされるなど、キューバという国がどういう国なのか参加者に伝わる講演となりました。
 全体会の最後は、東京民医連歯科部長の前田茂生協王子歯科所長からの講評と閉会のあいさつで、演題が多岐にわたり報告されたことと合わせて、記念講演の中身に触れ「日本より経済的に貧しい国が医療費無料にできているのに対し、日本では医療費無料ができていない矛盾」を訴え、全体を締めくくり集談会は終了しました。

(川島歯科 大川 進)