東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

年頭にあたって
総選挙で政治刷新の実現を
東京民医連会長 根岸 京田

 東京民医連の職員、共同組織の皆様、明けましておめでとうございます。
 昨年はコロナに始まりコロナに終わるという、新型コロナウイルス感染症とのたたかいに翻弄された一年でした。直接感染症と対峙した病棟や外来の職員の皆さんだけでなく、診療所や介護施設、訪問系の事業所で働く皆さん、そして様ざまな不安や困難と向き合いながら地域で過ごされてきた共同組織の皆さん、本当にお疲れ様です。
 新型コロナウイルスによるパンデミックはまだまだ収まる気配はなく、アメリカやイギリスなどでワクチン接種が始まったとはいえ、しばらくは付き合っていかなければなりません。
 今回のパンデミックで思い知らされたのは、人と人とのコミュニケーションが制限されることがいかに多くの困難を生むかということです。ウイルス感染による健康被害だけでなく、不安や孤独・ストレスの増加による精神障害、会話や運動の減少による認知機能・嚥下機能障害、慢性疾患や運動器疾患の増悪などなど、広範な健康被害を生じました。
 また、経済活動の停滞による生業の喪失、非正規雇用の雇い止めなどの雇用情勢の悪化、就職や内定の取り消しやアルバイト収入の減少による若者の困難、外国人労働者の困窮など、社会的弱者へのしわ寄せがとても目立ちました。それは貧困の拡大、自殺者の増加という命の問題になっています。
 もう一つ痛感することは、今までの消費生活がいかに商業的に煽動されたものであったかということです。大量生産・大量消費の結果として環境破壊や気候変動が進行し、資本主義そのものの根底が揺らいでいるのではないでしょうか。
 昨年9月に発足した菅政権は、パンデミックの最中に「自助と絆」を強調して国民に更なる我慢を強要し、安倍政権の新自由主義的な政策を継承しています。国民の更なる困窮を避けるためにも、今年中に確実に行われる総選挙で政治の刷新を実現しましょう。
 また、新型コロナウイルスワクチン接種や東京オリンピック+パラリンピックなど、何が起こるか予測不能なイベントが目白押しです。正しく恐れ、不測の事態にも備えながら無事に過ごしていきましょう。
 今年も東京民医連をよろしくお願いいたします。