東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

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 「神話を教えなくなった民族は100年と続かない」と先日読んだ著書の中で、ある歴史学者が残しており、これは世界中の民族を研究して行きついた結論だと述べていた。物語を持たない国はやがて滅び、会社は倒産し、共同体は廃れるそうだ。物語を持たない人はピンチの時のしのぎ方が分からない、転んだあとの立ち上がり方が分からない、挫折しそうになってもそれを美しく凛と立ち尽くすことができないと▼「今の情勢の物語はどのように書くことが出来るだろうか?」また「自分の物語を書くとしたら、今どのように書くだろうか?」と自問自答している間、以前参加した研修のことを思い出した。日頃の実践をナラティブ(物語)に置き換えることで忙殺される日常業務が俯瞰でき「自分は何を大切に仕事をしているのか」と振り返りができることを学んだ。大事なことは事実をありのままに伝えることであり、人は自分の自我や思考から物事を自分の都合の良いように変換するので事実をどう表現するかで物語が変わってしまう。平和な社会を日び意識し事実をありのままに後世に語る必要がある▼4月、新しい風が東京民医連事業所にも訪れる季節となった。それぞれの職員から民医連の物語、事業所の物語そしてご自身の物語を語り春一番の風が吹くことを期待して(たけ)