東京民医連

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みんいれんTOKYO(機関紙)1面の記事の抜粋です

年頭にあたって
何よりも平和の維持と平等を
東京民医連会長 根岸 京田

 東京民医連職員、共同組織の皆さん、あけましておめでとうございます。
 今年の新年挨拶も昨年同様、「昨年はコロナに始まりコロナに終わった一年でした」から始まります。流行の波に次々と襲われ、そのたびに患者数も医療ひっ迫の深刻さも増していきました。人流の抑制が重要といわれながら政策決定は常に後手後手に回り、保健所や医療・介護の現場に大変な負荷がかかることになりました。その中でのオリンピックの強行開催は、人々の中に政治への大きな不信感を植え付けたのではないでしょうか。
 東京民医連の各事業所と共同組織は大いに奮闘し、地域の命と暮らしを守るために大きな役割を果たしました。この1年間コロナとたたかった全ての人たちに大いなる感謝と連帯の気持ちを伝えたいと思います。コロナ禍が長引くにつれ、民医連運動と地域の結びつきがますます重要になっていることを感じます。
 病気や障害を抱える人が地域で暮らしていくためには、生活の場に近いところで医療・介護が提供される必要があります。地域での人と人とのつながりは生活を支える仕組みでもありますが、社会的処方として医療の一部でもあります。
 また、生活を支える基礎的な仕組みとして社会保障が充実していることが重要ですし、何よりも平和が維持されなければなりません。医療介護活動とまちづくり運動と平和社保活動が同じ平面にあることを意識していきましょう。
 10月末の総選挙では野党共闘が一定の成果を得ることができましたが、政権を大きく転換するところまでには至りませんでした。市民連合と野党の間で20項目にわたる合意が成立したのは画期的なことでしたが、その真価を国民に周知させるのには時間が足らなかったようです。
 岸田内閣は、新しい資本主義を掲げていますが、相変わらずの成長戦略であり、医療に関しては人員増のないまま効率化を要求するという前政権の踏襲に過ぎません。
 いのちと人権が大事にされ、皆が平和で平等に暮らせる社会を実現するためには今の政治を変えることが必要です。今年は参議院選挙が行われます。希望を持って取り組んでいきましょう。
 今年も東京民医連をどうぞよろしくお願いいたします。