東京民医連

輝け看護!

みんいれんTOKYO(機関紙)の「輝け看護!」コーナーから

「ようこそお孫ちゃん」
子育て支援の公開講座を開催しました!!

 東葛病院は産婦人科を再開して4年、開設当初より母乳育児にこだわり、妊娠中から母乳育児のメリットを説明し、完全母乳率100%を目指して頑張っています。フォロー外来では、「赤ちゃんの体重は増えているかしら?」などの不安やストレスに悩むことなく育児できるよう支援しています。
 しかし、両親の育児支援を受ける中で、昔と今の育児に対する考え方の違いから、助けられることもあれば、反対にとまどったこともあると聞きます。
 今回、私たちは妊婦健診に通っている妊婦さんと両親対象に「ようこそ、お孫ちゃん」と題し、3月3日に公開講座を開催しました。
 「妊娠中のママの体について」では、冷えがよくないことや温めるのによいつぼの話、授乳によい食材、受動喫煙の害について。「出産の準備と心構え」では、当院で使っているバースプランに沿って、ママがどんなお産をしたいのか家族全員で話し合い、赤ちゃんのお世話はママが主体で、祖父母はママが「助けて」と言ってきたときに手伝ってほしいと伝えました。母乳は消化がよく、赤ちゃんは1~2時間ごとに欲しがって泣きますが、「泣いてばかりでかわいそう」「母乳が出てないんじゃない?」などは、ママが傷つく言葉になります。マタニティーブルーになりがちな時期なので、話をよく聞いてあげる、頑張っていることを褒める、心配ごとに対して「大丈夫」の一言をかける。これだけで、ママは安心すると話しました。抱き癖は悪いことではないこと、おっぱいやおむつを卒業する時期は大人の都合で決めず、赤ちゃんの意思で決めていった方が上手くいく場合が多いことなど、盛りだくさんでした。
 「ぜひ聞きたい」と遠方から来られた方もおり、「役に立つよい話を聞けた」「大らかに出しゃばらず子育ての助けをしたい」などうれしい感想をいただきました。
 子育て不安や孤独感から、産後うつや虐待が増えている現代、いろんな角度からの支援を続けていきたいと思います。(東葛病院・2015年4月号掲載)