東京民医連

輝け看護!

みんいれんTOKYO(機関紙)の「輝け看護!」コーナーから

多職種連携で支える看取り・在宅退院

 東京健生病院は外来、透析、訪問診療部門と入院部門があります。入院は回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟、療養病棟があります。文京区で唯一の回復期リハビリテーション病棟と療養病棟です。当院の周辺状況は、都立病院や大学病院など高度急性期医療を担う病院が多いのが特徴です。
 療養病棟は2フロアあり、それぞれ32床で共に医療療養病棟です。今年度の診療報酬改定で医療区分の「適正化」がありました。他には、一般病棟から転院された患者が在宅退院する率が、10%から15%へ引き上げられました。これまでも取り組んできた、時間をかけながらも在宅退院を目指す病棟としての役割が求められます。セラピストと協力し一定のADLを保ちながら在宅療養へ移行できるよう取り組んでいきます。
 退院支援をする一方で、療養病棟での看取りも役割の一つです。中には単に独居というだけでなく、ご家族と疎遠になっている方もいらっしゃいます。MSWや生活保護の担当者と協力しながら親族を探し、本人の同意が得られれば最期を前に再会を果たされる例や看取りの場面に立ち会っていただける場合もあります。
 また、食事制限がある中でも、主治医と確認しながら、持込みもふくめご本人が食べたい物を一口でも召し上がれるよう取り組んでいます。他にも、嚥下回診で歯科と連携し、口腔内の清潔を保ちつつ、不具合に対して早期に対応し、最後まで口から食べることにこだわってケアを行っています。
 その人らしい療養生活を送っていただくために、抑制を最小限にしながら安全に転倒していただくなど、人員の制約はありますが、これからもケアワーカーと二人三脚で取り組んでいきます。
(東京健生病院・2018年5月号掲載)