「なぜ医師になるのか?」継松太河

継松太河 日本医科大学 2013年卒 大泉生協病院 医師

皆様、遊んでいますか。何と遊んでないですって!!!!遊びにはとても意味があるんですよ、本当に…。

そもそも医師の立場はいろいろあります。中でも私たち臨床医は「治す」こと、「予防」していくことが醍醐味であり、一生苦しむ設問でもあります。
皆さんの悩みは学業的な面でしょうか。

 

確かに医療の内容は日々進化していきます。しかし、実は一番苦労するのは前述の「学業的」な分野よりも、「国語力」「理解力」「コミュニケーション能力」「常識」であったりします。例えば「お腹が痛い」という訴え一つにしても多種多様の内容があり、実はお腹痛いんじゃなくて不安やストレスからそのように訴えたりすることもあります。また、「胸のあたりが痛い」でも「お腹」と言ったりします。しかもそこに嘘は混じっていません。患者さんにはそのように感じられるのです。
その他にも自分が経験した二つの事例をを紹介します。

 

高血圧緊急症の患者さんが、入院が必要にもかかわらず仕事が休めなくて「ただ血圧高いだけなのでもう退院していいんじゃないか」と言われたこともあります。また、ダウン症の患者さんがてんかんの症状で入院した時には、症状が改善し退院を決めました。しかし、退院先が認知症の両親との同居で様々な問題を抱えていました。障害者の福祉制度を学んだり、看護師さんやケアマネージャーさんなど他職種と連携して話し合いを重ねました。その当時、最善だと思った選択をしましたが、果たしてこれで良かったのか今でも悩みます。

 

では、今、皆さんは何をすべきなのかというと、とりあえず何にでも恐れず触れてみてください。いろいろなものに触れていけば行くほど正解のないことが溢れかえっていることを知ると思います。不条理の中で自分の無知を「自覚」し「楽しみ」つつ一生懸命に取り組み、いろんな人に協力してもらえばいいと思います。その点では、学校の友達や病院関係者だけでなく、患者さん、はたまた地域の人との関わりを学生時代から持つことがとても重要なことだと思っています。

 

もし、自分の話に興味をもって実習に来てくれれば嬉しいです。そして将来一緒に働き、学んでくれるならばさらにうれしいです。
それではお会いできることを楽しみにしています♪

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