薬剤師研修

 私たちは、それぞれの医療現場で、カリキュラムに基づいて、薬剤師として確かな技術の獲得と実践力を養います。自らが目標を持って学び成長することを重視して、ポートフォリオ評価を取り入れた研修を追求しています。
 また、病院勤務薬剤師、保険薬局勤務薬剤師が合同で、研修プログラムに基づく集合研修を体系的に実施しています。

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 専門知識や技術に偏らず、患者さんに信頼される医療人として成長することを目指します。医師・看護師など他職種と共に学ぶことを重視し、保険薬局薬剤師も、病院での経験や研修を位置付けています。
 在宅訪問活動を通じた研修により、地域医療に貢献する薬剤師の育成に力を注いでいます。


研修プログラム(例)

各社で研修マニュアルに基づいた研修を行います。

1年目プログラム例

第1期(4〜6月)調剤実務をひととおり習得する。

目標(1)薬局活動を理解し、日常業務が正しく遂行できる。
  • 調剤実務
  • 処方箋点検、受け付け業務
目標(2)疾患および薬の知識を学び、身につける。
  • 複数規格のある薬剤を把握する。
  • 薬品名と薬効を把握する。
目標(3)民医連活動を理解する。
  • 集合研修で講義をうける。
  • 実際の活動に参加する。

第2期(7〜9月)ほぼひとりで調剤が出来るようになる。

目標(1)薬局活動を理解し、日常業務が正しく遂行できる。

  • 調剤実務
  • 窓口業務、薬歴の記載
  • DI業務(副作用報告や雑誌報告)

目標(2)疾患および薬の知識を学び、身につける。

  • 主な疾患と薬物治療の学習会

目標(3)民医連活動を理解する。

  • 他職種の研修

第3期(10月〜3月)目標達成

目標(1)薬局活動を理解し、日常業務が正しく遂行できる。
  • 発注や薬品管理
  • 訪問活動
目標(2)疾患および薬の知識を学び、身につける。
  • 新薬調査を受け持つ。
目標(3)民医連活動を理解する。
  • 健康まつりなどに参加する。

東京民医連で行う研修

未来を育む薬剤師  私たちは新人研修に力を注ぎます   毎年秋に2日間の研修を行います。

・仲間を知ること
  一カ所の薬局に入職する新人は1〜数名です。でも、この新人研修に参加すると「仲間」がたくさんいることが実感できます。
・「薬の見方」を身につけて
  有効性、安全性、経済性、社会性、、、薬にはいくつかの側面があります。 物質としてのクスリは、医療現場にさまざまな姿となって登場します。的確な「薬の見方」をもとに、私たちは専門職として間違いのない判断をしていかなければなりません。 そんな見方もあるのか、こんな考え方もあるのだと、たえず多面的に考える習慣を身につけてほしい、これが「薬の見方」をテーマにする意図です。
・患者さんから学ぶ姿勢
  医療職は患者さんに育てられる、大げさではなく、これは実感です。そのひとつが薬害の被害者の声を聞くことです。 若い薬剤師に「あなた達はそういう医療者=薬剤師にならないで」とメッセージを送ってくれる被害者にたいして、私たちはいつも謙虚でありたいものです。
・患者接遇と患者基本情報の収集を学ぶ
  新人がいちばんとまどうのは、窓口での患者さんとの会話です。患者さんとの関係を少し客観的にみるために、そして具体的な方法も学ぶために、「患者接遇の基本を学ぶ」と「患者の基本情報の収集について学ぶ」は、新人研修の重要なテーマです。